前回(2021年)
第25回メガネ大賞2022 受賞製品
メンズ 部門
部門総評
今年も一番エントリーのあるメンズ部門で大変審査のしがいがありました。
例年に比べしっかりとターゲットをメンズと考えたデザインが増えてきた感じもあり、
業界全体にメンズ、レディース、キッズ、スポーツ、等のカテゴリーのすみわけがハッキリと
出てきているように感じれた所も楽しく審査ができました。
各ブランドのコンセプトやスペシャリティーが今後も色濃く出てくることで、より今後のメガネ業界が盛り上がると思います。
(森 一生 氏)
RIGARDS
【ブランド名】RIGARDS
【製品名】RG0161ZCLE
【見どころ】ソリッドホーンに宣紙と漆を何層も重ね、きめ細かく研ぎ澄まされた質感。書の筆の様にうねる線が、3次元の美を醸し出す。βチタンのつるは裏抜き加工で軽さをプラス。高級木材の端材をモダンに生まれ変わらせる。
【審査講評】これまでのバッファローホーンとは異なる表面処理がすごく印象的な作品だった。ブランドイメージを素材にしっかりと落とし込み表現もされながら、掛け心地の実用面も配慮し、テンプルにチタンやウッドを組み合わせている所も素晴らしい仕上がりだと思った。
(株)エクセル眼鏡
【ブランド名】マクシス
【製品名】MXU-217
【見どころ】ジェンダーレス&エイジレス&ボーダレス。ライン模様のリムに塗ったクリアグリーンと、アセテートモダンがマッチした、透明感のあるデザイン。円柱状のバチ先が、重量バランスを後ろに下げ、鼻の負担を軽減。
【審査講評】スタンダードでシンプルな中にもリムやバチ先にちょっとした工夫があることで、シンプルながらも存在感があるデザインに仕上がっている。デイリーユースに大変使用しやすそうな所も高評価だった。
(株)ディテールグラム
【ブランド名】ディテールグラム
【製品名】DG0008GB51
【見どころ】大人のカジュアルをコンセプトにデザイン。前面は薄いチタンシート削り出し、リム巻きを内側にする事でレンズの厚みを隠し、ブリッジパーツに分け、ブロー部分を染色にする事で重くなり過ぎないようにしている。
【審査講評】チタンのシートに感じがちな見た目の重さがブリッジやヨロイをシンプルなデザインにすることで、スマートな仕上がりになっており大変好感が持てた。玉型もスクエアですがキツくなりすぎておらずそれらにより作り手の大人のカジュアルというコンセプトも良く伝わった。
レディース 部門
部門総評
ファッション性が重視されるレディース部門には、今年もデザインの自由度が高い多様なメガネが集結した。
傾向としては樹脂とメタルのコンビが増えたような印象である。
また、造形や素材によるデザインの質が競われる中、従来とは異なる着眼点からのアプローチも見られた。
いずれもユーザーの個性やライフスタイルへの想像力を活かして製品化したところが評価された。
ユーザー目線でのものづくりには今後も期待したい。
(左合 ひとみ 氏)
(株)ニデック
【ブランド名】リリクルーレ
【製品名】LILY-CLEAR02 ラベンダーピンク
【見どころ】メガネを掛けた瞬間にメイクアップが完了する『リリクルーレ』。現代の忙しい女性を応援する新しいアイメイクのご提案です。プロのメイクアップアーティスト監修のもと、12色のラインナップをご用意しております。
【審査講評】かけるだけで瞬時にアイメイクが完成。近所への外出も、リモートワークの会議も、活躍のシーンが容易に想像できる。現代女性の潜在的願望を叶える、コロナ禍ならではの上質なイノベーションと言えるだろう。
(株)トニーセイムジャパン
【ブランド名】trico
【製品名】lib-br
【見どころ】「小顔女性をきちんと美しくするメガネ」小顔女性のために生まれたアイウェアブランドです。
【審査講評】なぜこれまでなかったのだろう、と思うところを突いてきた画期的な製品。小顔女性にターゲットを絞り込むことで、その人にぴったり合った美しさの提供を実現した。ユーザー目線に立った発想が素晴らしい。
JF Rey
【ブランド名】VOLTE FACE
【製品名】POMME0135 from Artenik concept
【見どころ】“Artenik“シリーズのコンセプトで、エスニックパターンからインスパイアした素晴らしいセルフレーム“POMME”(ポム・・・フランス語でリンゴの意味)です。万華鏡のような演出で明るく甘い色合いのセル素材に、ハイクオリティな彫塑と独自のデザインで表現しています。
【審査講評】角度によって様々な色がうつろう樹脂が美しく、形状も洗練されている製品。シンプルである分、細部まで神経の行き届いたデザイン性が際立っている。
キッズ 部門
部門総評
トレンドを反映した大人顔負けの洗練デザインや質感の高さなど、
年々製品のレベルが上がっているキッズ部門。もはやお洒落であることは当たり前。
そこからさらに、成長過渡期であり、活発に動き回る子どものことを考慮した機能を、各社独自の素材やパーツ使いで提案していた。
今後キッズ眼鏡への注目はますます高まることが予想されるが、対してエントリー数が少ないことが残念である。
この部門がより盛り上がることを期待したい。
(伊藤 美玲 氏)
オリエント眼鏡(株)
【ブランド名】ジェイキッズ
【製品名】GR-20 子どもたちの成長と共にある矯正道具の企画・開発
【見どころ】
①ヨロイ交換可能で経済的負担の軽減
②故障が多い丁番部分はプレス一体成型。駒折れに対応
③成長過程の鼻筋に対応した低めのパッド位置
④強度と調整のバランスを考慮した鼻あて部分
⑤腕の長さを調整可能な設計
【審査講評】耐久性の高いパーツを随所に採用し、ヨロイは交換可能な設計にするなど、成長過程にある子どもの使用環境を徹底して考慮した作りが秀逸。性別やシーンを問わず使える、シンプルで洗練されたデザインも評価の対象に。
アルファ(株)
【ブランド名】FLOAT KIDS
【製品名】RISU-BROWN
【見どころ】ヒンジレスで頭の大きさを選ばない構造。激しい動きにも対応できるようにシリコンパッド、テンプルには芯材をいれて個々に合わせさらに細かい調整を可能にした。壊れづらいよう特殊樹脂を採用し、同時に軽さも実現。
【審査講評】しなやかで軽快な掛け心地、ヒンジレスで頭の大きさを問わない構造が評価された。テンプルには芯材入りで、細やかな調整に対応する作りに。やんちゃな子どもにも気兼ねなく使ってもらえる、手頃な価格設定もいい。
(株)フェイスオプティック
【ブランド名】gosh
【製品名】gos-1009
【見どころ】マニッシュな多角形シェイプとストライプで大人かわいさを意識したデザイン。フロントはお子さんの顔をしっかりと固定するステンレスを使い、テンプルは掛け心地と動きに柔軟に対応できるβチタンを使っている。
【審査講評】子どもが思わず手に取りたくなるストライプ柄に、マニッシュな多角形型の組み合わせがお洒落。ステンレスとβチタンを要所で使い分けるなど掛け心地への配慮もなされており、機能とデザインのバランスが取れた1本。
サングラス 部門
部門総評
例年、サングラス部門は遊び心あるデザインが高評価を得てきたが、
今年はそれに加えて「目を守る機能」「着け心地」「環境への配慮」「ジェンダーレス」といった要素も重要に。
それをわかりやすく伝える努力が評価の対象となった。
いずれも、メガネに限らず生活全般で求められているキーワード。
時代に呼応した作り手のポリシーやメッセージの発信、デザインが益々大切になっている。
(向 千鶴 氏)
VAVA Eyewear
【ブランド名】VAVA EYEWEAR
【製品名】WL0049
【見どころ】WL0049はバイオアセテートと軽量アルミニウムで作られており、両方とも環境に優しく、100%リサイクル可能。このモデルWL0049は、VAVA WHITE LABELのバルベリーニ ミネラルクリスタルレンズを備えたトップバー型のサングラスフレームはイタリア製で手作り。
【審査講評】サングラスならではの遊び心あるフレームが目を引いた。デザインで他人から声をかけられ、「実は環境に配慮もしている」と会話を展開できそう。作り手自身が楽しんで作っている姿が目に浮かぶ。
タナカフォーサイト(株)
【ブランド名】リバース
【製品名】Re-101
【見どころ】トウモロコシを主成分とした、100%生分解性(土に還る)のサングラス。土壌汚染されていない土であれば2カ月で分解をする環境にやさしい商品。レンズもバイオ原料(ヒマシ油)を用いたバイオレンズを一部採用。
【審査講評】今年はサステナブルなデザインが目立ったが、その中でもこちらは背景説明が明快で説得力がある。優しい黒色とマットな質感で統一した丸みのあるデザインもスタイリッシュ。
(株)ホプニック研究所
【ブランド名】ホプニック
【製品名】ハイコントラスト偏光エアリーグラス
【見どころ】眼鏡の上からハイコントラスト偏光サングラス、フレームにエアリーダクトをデザインし、驚きの軽さを実現。レンズはイエローライトカットでコントラストを高めた新偏光レンズ(Orfevre)を採用。
【審査講評】非常に軽く、身に着ける人に優しい実用的なデザイン。性別や年齢を問わないシンプルなデザインも高評価。このような提案はありそうで実は少なく、ニーズが高いと思う。
機能・技術 部門
部門総評
全く新しい素材開発やアイデアということではなく、既存の技術をいかにレベルアップさせられるか?
というのがこの時代の特徴的な部分だと思われます。
眼鏡を使うユーザーにとって、何が心地よい機能なのかという問いに対しての解決方法を
メーカーは今後も追求して欲しいところです。
日常感じる問題点を解決したデザインが多く見受けられたのはとても良かったです。
(澄川 伸一 氏)
山本光学(株)
【ブランド名】スワンズ
【製品名】ガーディアンフィット・フォーカス
【見どころ】3Dプリンタを用いて製品化した世界初*のスポーツ用ゴーグル(度付対応)。ラティス構造による軽量化と衝撃吸収性の向上で、快適性と安全性を両立し、さらに微細な通気構造により高い防曇性能を実現する。※当社調べ
【審査講評】2021年はオリンピック/パラリンピックの年でもあったが、このスポーツゴーグルの驚くべきフィット感は、とても素晴らしい。3Dプリントの技術もかなり成熟期に入り、製品レベルとして十分な段階に入ってきていることを実感した。
(株)三工光学
【ブランド名】[dun]ドゥアン
【製品名】DUN-2164-8col (単式跳ね上げ)
【見どころ】働く女性に、デザインと常用するメガネを重点に開発した跳ね上げ枠をご提案。機構部分が目立たず、「一昔前の跳ね上げメガネ」とは別格のシャープなデザインが特徴的です。カメラ映えも良くリモートワークでも活躍。
【審査講評】遠近を使い分ける際に、レンズの跳ね上げ構造はかなり昔から使われてきた方法である。現代の女性にとって、そのヒンジ構造を感じさせないようにスタイリッシュにまとめあげた技量がとても高く評価された。
JF Rey
【ブランド名】JFREY
【製品名】HOLLOW JF29520030
【見どころ】中空構造のフレームに、カラーリングでビンテージ感を出しました。正面から見ると、セル生地が溝を隠したり見せたりしている、遊び心溢れるデザインです。フロントのヨロイもデザインの一部です。クリップ留めは「Hollow」という名のシステムで、スマートで効果的な構造でヨロイに調和しています。
【審査講評】遊び心はいつの時代にも大事な要素である。この製品は、高品質の丁寧な作りこみでそれを実現させている。黒と赤のおしゃれなカラーリングもとても素敵である。レンズの脱着機構などもよく考えられている。
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